安曇野は紅葉のまっ盛り。碌山美術館は小さな庭に様々な樹木が植えられているので、この時期は特にきれいです。
美術館では生誕120周年の中原悌二郎の彫刻作品展が開催されている。(11月24日まで)
------------------------------------------------------------------
中原 悌二郎 若きカフカス人に
三十数年前、碌山美術館は小さくひっそりたたずみ、
庭も付属館も自由に出入りできた。
そこに「若きカフカス人」は居た。すこしほこりをかぶって。
若かった私は、芥川龍之介がこの像について
「誰かこの若者に惚れるものは居ないか、この若者は未だに生きているぞ」と書いているのに魅かれて、観にきたのだ。
そして私は一瞬にして恋に落ちた。
気高く、りんとして、若々しく、無言なのに多くを語りかけてきた。
碌山美術館に出かけるたびに君を見た。時には蔵に入っていたね。
そして今、堂々と中原悌二郎は生誕120周年記念展の中心として正面に立っている。
若々しく、りんとして、晴れがましく 《ふさえ》