澄み切った秋空に誘われ、里山歩きに出かけた。
夫が図書館で見つけた本のなかに、光城山への知られざるルートが記されていたのだ。
戦国時代からの古道だという。人と人がすれ違うことができ、馬をつれて歩ける、程よい道幅。桜並木を抜け、赤松林、そして萩の群生地・・・・・・。木漏れ日の中二人だけであるく。
その昔こんななだらかな起伏の道を人や馬が行き交っていたのかと思いを馳せながら。
小さな集落には人が住んでいる家もあり、道祖神、神社も建てられている。
道端でおばあさんが「七つの子」を歌っていた。声をかけると「光城山までは遠いよ。熊がいるから歌を歌いながら行きなさい』といってくれた。私は『七つの子』を歌いながら歩く。夫は棒であちこちをたたいたり、写真を撮ったり楽しそう。
桜咲くとき、新緑の頃、冬枯れ時、降りに触れこの道を歩きたいと思った。